TOP / 言葉 2015.12.04

「なので」の正しい使い方

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なので天気予報では冬将軍の到来が
めっきりと寒くなってまいりました。
私は寒いのが苦手なので、早くも春を待ちわびています。
こたつは好きなんですけどね!
さて、今日のお話しは「なので」の使い方についてです。

「なので」は接続詞ではない

「なので」は、意外に間違った使い方をしている人が多い言葉です。
間違った例と正しい例を見てみましょう。

× 明日は飲み会です。なので、帰りが遅くなります。
 明日は飲み会なので、帰りが遅くなります。

「なので」は連語と言って、複数の単語からなりたっているものの、まとまった形で一つの単語と同様に使われている表現です。
文法的に説明すると「断定の助動詞“だ”の連体形=“な”」や「形容動詞の連体形活用語尾=“な”」に「接続助詞“ので”」が付いたものです。
これがなにを意味するかというと「なので」は一つの接続詞ではないということです。
そもそもが助動詞や形容動詞の語尾から始まる語なので文頭にくることはありません。
※平成14年以降の辞書には接続詞として認めるものが出てきたようです。

なぜ「なので」を文頭に使ってしまうのか

「なので」を接続詞で言い換えるとすると「だから」がそれにあたります。

× 明日は飲み会です。なので、帰りが遅くなります。
 明日は飲み会です。だから、帰りが遅くなります。

文の意味は変わりませんが、「だから」の方が語感が強いような気がします。
これは音声学的に考えると分かりやすいです。
「だ」や「か」を発音しているときの息の勢いは速く、な行を発音しているときはゆるやかですよね。
「だから」は子音に[d]や[k]などの破裂音を含んでいるため強い印象を受け、逆に「なので」は子音の[n]により柔らかい印象を与えるのです。

また、もともと持っている意味合いからみても「なので」は客観的、「だから」は主観的なニュアンスを含んでいます。
そこで、衝突を避け、柔らかく婉曲的に物事を伝える表現として、「なので」を文頭に使いコミュニケーションを図る人が増えています

 

私自身も気を抜くと「なので」を文頭に使ってしまうので、気を付けたいと思います。
次回の「言葉」の記事では、「から」「ので」「ため」の使い分けについてです。
各語の持つニュアンスも含めて説明するので合わせて読むと、「なので」と「だから」の使い分けもより分かりやすくなると思います。
乞うご期待!笑

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