TOP / 言葉 2015.08.20

上へ動かす「あげる」の使い分け

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あげる

2015年現在、文部科学省の「学習指導要領」には、小学校で習う漢字の数は1,006字、中学校で習う漢字の数は1,130字と記されています。
つまり、私達は常用漢字だけで2,136字の漢字を扱っていることになるのですが使いこなせているかというとそうでもなかったります。

「あれ?この場合ってこの漢字であってたかしら?」

今回は「あげる」の使い分けです。

「上げる」と「挙げる」の使い分け

「上げる」と「挙げる」の使い分けで悩む場合、「上へ動かす」という意味でどちらがより適切なのかが分かっていないことがほとんどです。

「上げる」

下げるの反対。上昇させること。

「挙げる」

意思表示をし、はっきり分かるように示すこと。

客観と主観の違い

「成果を上げる」は成果の数値がアップすること。
「成果を挙げる」は成果を周囲にもわかるように残すこと。

私がこれらを使い分ける際のイメージは、「上げる」は客観的で、「挙げる」は主観が入ります。

ちなみに共同通信社 の『記者ハンドブック』には〔効果・成果が上がる(アップする)〕と、〔効果・成果・好成績を挙げる(残す)〕で使い分けるとあります。

「揚げる」

さて、「あげる」の漢字はもう一つありますよね。
「揚げる」です。揚げるの意味はズバリ二つ。
「高温の油で調理をすること」と「旗などを掲げること」です。
ここで気になるのが後者の「旗などを掲げる」という意味。

手が関わる「あげる」

「旗を上に掲げる」という単なる行為に使う場合は、「旗を揚げる」と「旗を上げる」の2通りで表記をすることができます。

「戦を起こす」「劇団を作る」「新しい組織をつくる」という意味で使う場合は「旗揚げする」と「旗挙げする」の2通りで表記をすることができます。

手(て・てへん)が加わると動作や感情の意味が入るのは漢字の面白さですね。

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