TOP / 言葉 2024.05.15

h音で始まる助数詞の数え方

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数え方

「助数詞」は数の後ろに付けてどんな種類のものの値かを表す接尾語です。
1人、2人、3人……
1個、2個、3個……
など、数の数え方は外国人泣かせの日本語だとも言われています。
さて、私たちが普段何気なく使っている助数詞ですが、知らず知らず発音を使い分けていることにお気付きですか。
h音で始まる助数詞は前にくる数によって音が変わることがあるのです。

音が3種類に変わる助数詞

h音で始まる助数詞として「本」や「匹」、「杯」が挙げられます。

1本 いっぽん
2本 にほん
3本 さんぼん
4本 よんほん
5本 ごほん
6本 ろっぽん
7本 ななほん
8本 はっぽん
9本 きゅうほん
10本 じっぽん/じゅっぽん

「本」は「ほん」――つまり「h」の音で始まる助数詞ですが、「ぽん」や「ぼん」といった「p」や「b」の音に変化していることが分かりますね。
何か規則性はあるのでしょうか。
よくよく見ると、助数詞が促音(ちいさい「つ」)の後に来るときは「p」の音「ぽん」に変化していますね。
一方、「ん」の後に来るときは「b」の音「ぼん」になるのかと思いきや、「ぼん」と読むのは「3本」のみで、4本は「よんほん」と読むので、3本のみが特殊な変化のようです。

羽の読み方

助数詞の読み方でしばしば話題に上がるのが「羽」の読み方です。
それはなぜか。
「羽」は「ワ」「バ」「パ」という複数の読み方が存在するからです。
10までの数え方を見てみましょう。

1羽 いちわ
2羽 にわ
3羽 さんば/さんわ
4羽 よんわ
5羽 ごわ
6羽 ろくわ/ろっぱ
7羽 ななわ/しちわ
8羽 はちわ/はっぱ
9羽 きゅうわ
10羽 じっぱ/じゅっぱ/じゅうわ

現代ではもっぱら「わ」と読まれる「羽」ですが、もとは「は」――つまりh音で始まる助数詞でした。
そのため音の変化が起こり、3羽(さんば)や6羽(ろっぱ)、8羽(はっぱ)、10羽(じっぱ/じゅっぱ)にその名残りがあります。

音が2種類に変わる助数詞

また、その他のh音で始まる助数詞として「分」や「発」、「品」などがあります。

1分 いっぷん
2分 にふん
3分 さんぷん
4分 よんぷん
5分 ごふん
6分 ろっぷん
7分 ななふん
8分 はっぷん
9分 きゅうふん
10分 じっぷん/じゅっぷん

先ほどと違って、こちらは「h」と「p」の2種類の変化となっています。
こちらは規則性がはっきりしていて、助数詞が促音(ちいさい「つ」)もしくは「ん」の後に来るときは「p」の音「ぷん」に変化していますね。

音が2種類に変わる助数詞と3種類に変わる助数詞は、見分けるルールがあるわけではないので地道に覚えていくしかありません。
もしも自分が日本語学習者で、これらすべてを暗記しなくてはならないと考えたらぞっとします。
日頃何気なく使っている日本語ですが、ちょっとの理不尽さと奥深さを感じるきっかけになれば幸いです。

おまけ

1本、2本、3本と数えるものに電話があります。
当社はbeecallというコールセンターも運用しており、24時間365日対応しています。
ご興味のある方はぜひ、beecallのサイトもご覧ください。

 

参考:アクセント辞典 / 第13回 「10羽」は「じっぱ」が正しい?(Japan Knowledge)

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