TOP / 言葉 2015.10.01

「あります」と「ございます」の使い分け

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ある

正しい日本語を使いこなせる大人になるぞと張り切っていた大学時代、アルバイト先でこんなやりとりがありました。

内田 「お待たせいたしました。カプチーノでございます。」
先輩 「『ございます』はちょっと仰々しいかな。お客さんとの距離感が離れすぎてる気がする。『カプチーノです』くらいにとどめようか。」

目から鱗のアドバイスでした。
確かに、リーズナブルで気楽に入れるカフェで「ございます」は少し仰々しい気がします。
敬語は使い手の心理的な距離も表れるので時と場合によって使い分ける必要があります。
今回は「あります」と「ございます」の使い分けです。

「あります」と「ございます」

「あります」と「ございます」の文法で考えてみましょう。

「あります」
「有る」「在る」の連用形+丁寧の助動詞「ます」

「ございます」
「有る」「在る」の丁寧語「ござる」の連用形+丁寧の助動詞「ます」

つまり「あります」が「通常語+丁寧の助動詞」なのに対し、「ございます」は「丁寧語+丁寧の助動詞」なのです。
「ございます」の方が丁寧な表現であることがわかります。
「あります」と「ございます」に意味の違いはないので、相手との距離感で使う表現を選択しましょう。
企業イメージとして高級感や丁寧さがでるのは「ございます」で、お客様との近さを表現できるのは「あります」です。

「ございます」の誤用

よくある間違いとして、「おります」「いらっしゃいます」と言うべきところを「ございます」と使ってしまうことがあります。

△「書類はこちらに入ってございます」
△「○○は只今席を外してございます」

「いる」と「ある」は意味合いが違いますよね。
「ございます」の意味の中核は「有る・在る」なのでこれらの表現は誤りです。
「いる」の謙譲語「おります」と表現するようにしましょう。

○「書類はこちらに入っております」
○「○○は只今席を外しております」

また、相手への確認の場合を考えてみましょう。

△「××様でございますか」

人に対しては「いる」と表現した方が好ましいので、この場合は「いる」の尊敬語「いらっしゃる」を使った方が無難です。

○「××様でいらっしゃいますか」

 

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