TOP / 印刷,留学 2023.04.14

ついに完成 100%バナナペーパー「BP100」発売までの道のり

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グッドクロスでは、2023年3月日100%バナナの茎から取りだした繊維を使った紙「BP100」を発売いたしました。

皆さんはバナナがなっているのは木では無く、草だと知っていましたか?

あの木のように見える部分は実は茎の一種なのです。

玉ねぎやタケノコのように皮が幾重にも重なり合っている偽茎と呼ばれるもので、堅いため、バナナは一見樹木のように見えるのです。

けれど、実際は茎なので、重くなり過ぎたものや風雨などで傾くこともあるようです。

バナナは多年草ではありますが、1度実をつけると枯れてしまいます。

ただし枯れる前に茎と葉の部分を刈り取ると、そこからまた新たな茎が伸びて1年~3年ほどで収穫ができるようになるそうです。

木では無く、枯れる前に刈り取らないと処理が益々大変になるバナナの茎。

それは毎回膨大な量が廃棄処分になるか放置されていきます。

バナナは芭蕉科の植物ですが、昔から沖縄などでは芭蕉から作られた芭蕉布などに繊維が利用されてきました。

バナナにも芭蕉と全く同じではありませんが繊維が使えるのではないか。

棄てられてしまうバナナの茎で紙を作ることに成功したら、私達もフィリピンの人もお互いに有益なのではないか。

最初に「バナナで紙を作る」と言い出したのは原田社長でした。

当初は「社長がまた何かけったいなことを言いだした」と思っていた私達。

実際に作り始めたのは、社長自身がポータブルな紙漉きのセットで一人だけで試作を開始しました。

その後、兼ねてから親交のあった人の協力を得てフィリピンでの試作が始まりました。

2019年の夏のことでした。

現地での紙作りも、基本的には原田社長が試作してきたことを踏襲する手順で、バナナの茎を細かくしてミキサーにかけたり、叩いたりして繊維を取りだし、それを工程を経て手漉きで紙にしていく。

当初傍観していたバナナ農園主も私達のバナナペーパー作りの話を聞いて自ら参加してくれるようになりました。

その後作っても作ってもうまくいかない状況が続きました。

ある時、現地からできあがった紙が送られて来たのを見て驚きました。

紙というより、板? というくらいにバリバリに硬いものが送られてきたのでした。

また、ある時はぱっと見てとても良い感じにできたなと思ったのですが、手に取ってみたら、はらはらと崩れ、魔法のように跡形も無くなったものもありました。

それでも少しづつ前進していってるなと感じていた矢先、コロナの驚異が世界中を襲いました。

しかし、お互いの国を行き来できない状況にはなりましたが、バナナペーパー作りは、続けてくれていたのです。

この頃にはもうかなり自然の風合いをもった良い紙になっていましたが、紙の色ひとつとっても、こちらはナチュラルで自然なままで良いと思っていても、現地の人にとっては、より白くしたいという思いが強くあったり・・・なかなかうまい着地点が無く少し理想の紙に近づいてはまた遠のいての繰り返しとなっていました。

このままでは、これまで一生懸命試作をしてくれたフィリピンの人達にもご恩返しができない・・・。

フィリピン、日本、双方に焦る気持ちも生まれました。

そしてコロナ禍のある日、バナナの繊維の取りだし方を変えたという報告が来ました。

そして、とうとう私達が納得できる紙がやってきたのです。

そして、たった1度まぐれでできあがったのではなく、この品質を保ち作っていけることが可能なところとなりました。

最初に製品化して皆様にお届けする商品には100%バナナペーパーの証であるロゴマークと、1st productionの文字を活版で印刷して入れました。

この風合いと色。

他にもバナナペーパーは色々ありますが、100%のものはこれまで見たことがありません。

ナチュラルという一言だけでは表せないバナナペーパーBP100は、名刺サイズ50枚を一組として販売中です。

【商品概要】
商品名 :「BP100」1st production
100%バナナペーパー
箱サイズ:幅60mm×奥行95mm×高さ35mm
用紙サイズ : 91mm×55mm
重量 : 約57g
内容量 : 50枚
販売方法:Amazon
http://www.amazon.co.jp/dp/B0BWVFRJ38

 

 

 

 

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