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TOP / 社員日記 2020.07.01

ムービングデイズ

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前にも一度登場したおうち時間企画です。
グッドクロス社員のお子さん(小学校高学年)の書いた短編小説をご紹介します。
原文のまま掲載していますため、所々、固有名詞などひらがなになっています。

では、はじまります。

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ゴォーーうるさいキャンピングカーが走る音だけが聞こえる。今は北海道の最果てから大阪までの引っ越し中だ。

だが、もう8時間くらいたったのに、運転手のハルさんによるとまだはこだてくらいだと言っていた。

私は地理が苦手だが引っ越し前に先生がはこだては北海道の最も南にある重要都市だと言っていた。ああ、何か自分の事なのに自分の事じゃないみたいだ。先に行っているお母さんは、4日くらいでつくと言っていた。

すると、ハルさんが「みゆきそろそろねたら?」と言った。

たしかにまだ一すいもしていない。言われるがまま横になるとすうーっと引っ張られるような感じがして気がつくともう半日たっていた。

いつのまにかねちゃったんだ。

ひまつぶしに、クラスの皆の合同作文を見ようと思いひらくと別の所にいってもがんばれよ、ワンチーム!などと他人ごとのように書いていた。

ああ、たしか私の友達でなぎはちゃんという子がいた。その子もひっこして、東京へ行ったんだったっけ。その時私は、がんばってねだった。

ああ、彼女もこんなふうに思ってたんだろうか。少し気分がやわらいだ。

するとハルさんが「何の話?私もいれてよ」と言った。テレパシーか!と心の中でツッコミながらいいよと言った。話すと、「じゃあ彼女はどんなふうに思ったんだろうね」「わかんないですよ。私はあなたみたいにテレパ・・・いや何でも」ともごもごやっていると心の中が見られたように「テレパシーができるわけじゃないって言いたいんでしょ」と言った。私は本当にハルさんが少しこわくなってきた。「何、べつに相手の顔を見ればわかるのよ」私はハルさんを無視して少し空想してみた。

あるところに1人の不幸な不幸な女性がいて、その子は引っ越してそのまま友達もできずに姿を消す。ああ、いやというほどその子とこの主人公が重なる。

頭の中でぶんぶんと考えを消せども消せどもまたひょいと出て来る。するとハルさんが、「岩手県入ったよ。少し止まるね」と言った。

「いいよ」と返しながら外へ出た。外へ出た時ひゅんと風が吹き私の耳もとにささやいた。うん。そうだね。旅はまだこれからだ。

丸一日たちようやく関東の中部、東京、埼玉の県境に入った。

ハルさんは目のまわりに青いくまができブラックホールみたいになってしまっていてかわいそうだったので少し休ませてあげた。

昼過ぎにハルさんは「じゃあ東京で一日遊ぼうか」と言った。おいおい、引っ越しは?と心の中で思ったがハルさんのテンションだと変更する気はなさそうだ。

一人でショッピングモールで卵とカツと最近大人気のスイートガールズの洗剤とうちわを買った。洗剤だけは何に使うのかまったくわからなかった。

すると前にいる人となぎはちゃんが重なった。つかれているのだろうと思ったが、精神は大丈夫そうだ。少し近づくとまちがいない!なぎはちゃんだとわかった。あのクセのあるかみ型とチャームポイントの2つのえくぼ!

「なぎはちゃん」と声をかえるとそちらもこちらに気づいて走ってきた。久しぶりの再会だ。時がたつのも忘れてしゃべりまくった。

気がつくともう五時で早く帰らないとと思った。最後に別れる時、なぎはちゃんとなみだながらわかれた。

そして車で夜をすごして、ついに出発!という時に、聞き慣れたあの声が!「おーい、おーい!」なぎはちゃんだ。こちらもおーいと声をあげてみた。するとかけよってきて「あの後に、あとつけたんだ」と言っておどろいた。気がつかなかった。

ハルさんは「何が何だかわからないけどおめでとう!」と言っていた。なぎはちゃんは言った。「ずっと言いたかったんだ。たとえはなれてもはなればなれになっても・・・」なぎはちゃんそれ同じと思ったが彼女なりに考えたのだろう。「私はゼッタイに、ゼッタイに、ゼーッタイにみゆきちゃんのこと忘れないよ」と。私は「うん!」と返すことしかできなかった。

ハルさんも気を利かせて買ってきた洗剤を泡だててまわりにバラまいていた。「ああっ!床がーー!」と言いながら。だが私はそれを無視していた。目に熱いものがこみ上げてきてほおをつたった。なぎはちゃんの姿がにじんでこぼれていった。その後は「じゃーねーバイバーイ」と別れた。

私はその後もぼーっとしたままだった。するとハルさんが「まあみゆき、気持ちはわかるけど床ふくのやってくんない?」とどう考えても場違いな言い草だ。しぶしぶ床をふいていた。

いつのまにか時間がすぎていたみたいでもう京都に入り、あと50kmほどだ。少し気持ちのいいゴォーという音と共に、あと35kmです。というアナウンスが聞こえた。なぎはちゃんの声がひびいた気がした。

ああ、また目の前がこぼれていく。

車は進む。私と私の気もちといっしょに。

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この記事を書いた人

ペンネーム:エスカリオ・ダーマー
都内在住の小学生

 

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