TOP / 言葉 2020.02.28

「収束」か「終息」か

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新型コロナウイルス。

つい1か月ほど前は、恐ろしいと思いながらも、まだ日本では対岸の火事といった雰囲気だったものが、今や誰もがいつかかってもおかしくないという思いで自己防衛に努めている状況です。

事態はいつになったら収束するのでしょうか。

あれ? ちょっと待ってください。

ここで言う「しゅうそく」って「収束」でいいのでしょうか。それとも「終息」だったでしょうか。

わからなくなったので、調べてみることにしました。

収束の意味は分裂・混乱していたものが、まとまって収まりがつくこと。また、収まりをつけること。いつもの状態に戻る。鎮静化する。落ち着きを取り戻す。事態が収拾する。下火になる。

例文

事態の収束を図る。
争議が収束する。

 ↓

更に「終息に向かうという意味がある」という文字を目にしました。

ということは、収束より終息のほうがより完全な終わり、完結する意味があるということになります。

終息は終わるという文字と息という文字でできている言葉ですが、「終」にはもちろん終わり、ものごとの最後、完結という意味があります。

「息」には空気を吸ったり吐いたりすることの他、活動が止んだり静まったりという意味を持っています。

よって終息は「終わる」「止まる」という完結の意味を持つ漢字を合わせ、強調している言葉であり、物事が完全に終わることを意味しています。

例文

長く続いた戦争がようやく終息した。

今回のように疫病が蔓延してしまい、その後抑え込みに成功した場合に政府やWHOなどが出す宣言は「収束」ではなく「終息宣言」です。

通常は完全に勝利していないとこの宣言は出ません。

ただ、今回の新型コロナウイルスの場合は、感染しても症状が出ない人も確認されているので、なかなか判断が難しいのかもしれませんが、ここはぜひ、収束ではなく終息宣言が出ることを祈ります。

少しでも早く事態が収束されることを願って止みません。

出典

weblio辞書

終息宣言

goo辞書

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